東京大学先端科学技術研究センター(東大先端研)は、先端アートデザイン分野が中心となり、
「Nature-Centered」の視点から1200年後の未来を語る 「高野山会議2023」 を開催します。

特設ページはこちらからご覧ください。

NATURE-CENTERED, INCLUSIVE SOCIETY.

社会はますます複雑化し動的に変化しています。そのような現代の社会では科学的、論理的な手段、最適な解を求める手段だけでは解決できない課題が次々に生まれています。科学は自然現象の中から説明できる一部を切り出して、それを説明しますが、すべてを説明しているわけではありません。多様な人からなる複雑な社会では、課題に対して最適な解を求めることも重要ですが、より柔軟な多様性ある解を求めることがより問われる時代となってきました。

人はさまざまな自然環境や、人と人とのコミュニケーションを通して感性を育みます。その感性は育った自然環境や培われた経験により多様で個性豊かなものとなります。しかし今、インターネットやゲームにスマートフォンと、無機質な世界から得られた情報にあふれた時代となり、自然と触れ合う経験も少なく、人と人との直接のコミュニケーションを介さない関係も生まれています。このような中で情報化やグローバリゼーションが急速に進み、無機質で均質な課題解決やものづくり、さらには人材が育つ環境となっています。

今重要なことは、自然環境やそこで培われた感性に立ち戻り、人本来の視座から感性を介して科学技術を見直し、持続的なインクルーシブ社会の創造のための日本オリジナルな科学技術・アート・デザインを世界に発信することだと考えています。

 

FACULTY MEMBERS

 

神﨑亮平


生命知能研究者

1986年筑波大学大学院生物科学研究科博士課程修了。理学博士。1987年アリゾナ大学神経生物学研究所博士研究員。1991年筑波大学生物科学系助手、講師、助教授。2003年同教授。2004年東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻教授。2006年同先端科学技術研究センター生命知能システム分野教授。2013年4月より副所長。2016年4月より所長(2022年3月まで)。2023年より東京大学名誉教授、先端研シニアリサーチフェロー。2003年よりアリゾナ大学Dep. of Neurosci. Adjunct Professor。ミラノ-ビコッカ大学名誉学位(2019)。2022年9月より高野山大学客員教授。

モデル生物であるカイコガの感覚・脳・行動に関する神経行動学研究、スーパーコンピュータ「京」、「富岳」に昆虫の脳をつくる研究、匂いセンサの研究などに従事。日本工学アカデミー会員(2019-)、日本比較生理生化学会会員 (2011-2015年に会長)、国際神経行動学会会員など。日本比較生理生化学会・学会賞(2008)、日本神経回路学会最優秀研究賞(2012)、JSPS ひらめき☆ときめきサイエンス推進賞(2013)、第2回HPCI(京)利用研究課題優秀成果賞 (2015)、橋本市文化賞(2015)、和歌山県文化賞(2020)、東京大学工学部2015年度Best Teaching Award(2016)など多数受賞。著書「サイボーグ昆虫,フェロモンを追う」(岩波書店,岩波科学ライブラリー,2014)、「ブレイクスルーへの思考」(東京大学出版会,2016)、「昆虫の脳をつくる」(朝倉書店,2018)など多数。

www.brain.rcast.u-tokyo.ac.jp

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伊藤節


デザイナー
Setsu & Shinobu ITO 共同代表

建築、インテリアからプロダクトデザインまで多岐にわたるデザインを総合的に行っているデザイナーである。筑波大学芸術専門学群卒業、同大学院修了後、イタリア前衛デザインの騎手アルキミア/アレッサンドロ・メンディーニ、モダン建築・デザインの大巨匠アンジェロ・マンジャロッティ事務所を経て1995年に独立、1995年から自身の事務所を設立。 イタリアの家具、日用品、照明器具、クラフト、日本のテクノロジー製品、商品パッケージングから、世界各国のクライアントとインテリア、建築、スペースデザインまで幅広いデザイン開発、デザインコンサルタントを行う。

Premio Compasso d'oro 金賞、Premio Compasso d'oro 銀賞(伊)、Design Plus賞(独)、Reddot Award 2016 Best of the Best賞 (独)、NY NOW Best Product賞(米)、Good Design 賞 (日本)等多くの 国際デザイン賞を受賞し、その作品はミュンヘンの近代美術館、ミラノデザイン美術館のパーマネントコレクションにも選ばれ、世界中の書籍、雑誌、メディアで紹介されている。各国で作品発表、展示会、講演会を行う。Domus Academy(伊)、ミラノ工科大学、ヴェネツィア大学、IED校(ミラノ)、ラッフルズミラノで客員教授、東京大学先端科学技術研究センターフェロー、筑波大学大学芸術系教授。彼の指導した作品はR.Bonetto賞(2002 伊)を受賞。IFデザイン賞(独)他、国際デザイン賞の審査員を務める。ADI(伊)会員、日本流行色協会(日本)、APDF(中国)のボードメンバー。“SETSU &SHINOBU ITO east & west designer"(Logos 出版社、2008 伊 ) が出版される。

www.studioito.com

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伊藤志信


デザイナー
Setsu & Shinobu ITO 共同代表

空間インテリアからプロダクト、先行開発からグラフィックデザインまで多岐にわたるデザインを総合的に行っているデザイナーでありデザインディレクターである。多摩美術大学卒業、Domus Academy デザインディレクション修了 (伊)。1988-1995年 CBS SONY (現 Sony Group) 勤務。デザイン、プランニング、オリジナルブランドとライセンスブランド構築を手掛け、子供からアート領域まで数々の商品開発に携わる。現在はイタリアにて、欧州を中心に世界のクライアントとデザインコンサルタントを行っている。またイタリアを代表する家具やオブジェのブランドから多数の作品が発表されている。その作品はミラノの近代美術館にパーマネントコレクションとしても納められている。ミラノサローネ(伊)、メゾンオブジェ(仏)、アンビエンテ(独)等の世界的デザインフェアに毎回作品を出展している。マエストロ(匠)とのコラボレーション、また文化継承のサスティナビリティデザインにも取り組んでいる。

Compasso d’oro 賞、Menzione d’oro 賞、Mastro d’arte della pietra 賞(伊)、Design Plus 賞(独)、Red Dot Design Award - Best of the Best 賞 (独)、NY NOW Best Product 賞(米)、Good Design 賞 (米、日本)等多くの 国際デザイン賞等多くの 国際デザイン賞を受賞、ミラノ工科大学契約教授、多摩美術大学客員教授、ADI(伊)会員、日本流行色協会(日本)ボードメンバー。“SETSU & SHINOBU ITO east & west designer"(伊 ) 出版。

www.studioito.com

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近藤薫


バイオリニスト
東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスター

東京芸術大学をアカンサス賞を受賞して卒業後、同大学院修士課程修了。在学中から国内の様々なオーケストラにゲスト・コンサートマスターとして出演する他、芸大派遣によりウィーン音楽大学の夏期講習会に参加し、アルバン・ベルク、アマデウス、ハーゲン等の弦楽四重奏団のメンバーに学び、室内楽の分野でも研鑽を積む。これまで、東京交響楽団、読売日本交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、大阪交響楽団など、国内の主要オーケストラで客演コンサートマスターを務める。その他、イタリア、ドイツ、オーストリア、スペイン、カナダ、中国、台湾などの各地においてソリスト、および、室内楽客演として演奏。透明感のある美しい音色、また、繊細さと力強さの両極をダイナミックに表現するその演奏は、各地で好評を得ている。

現在、東京フィルハーモニー交響楽団およびFuture Orchestra Classicsコンサートマスター、バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラ首席客演コンサートマスター、リヴァラン弦楽四重奏団主宰。バロックから現代音楽まで幅広いレパートリーをもち、常に新しい表現を模索し続けている。これまでに水野佐知香、岡山潔、松原勝也、ヴォルフガング・マルシュナー、海野義雄の各氏に師事。全日本学生音楽コンクール、日本香港国際音楽コンクール、刈谷国際音楽コンクール審査員。東京フィル創設時のコンサートマスター近藤富雄は祖父で、三世代に渡ってヴァイオリニストという音楽家の家系に育つ。愛知県出身。

www.kondo-kaoru.jp

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吉本英樹


デザインエンジニア
TANGENT 創業者

東京大学工学部航空宇宙工学科、同大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻修士課程修了。2010年より渡英し、2016年Royal College of Art (英国王立芸術学院) Innovation Design Engineering学科博士課程修了。博士 (イノベーションデザイン工学)。2015年にロンドンでTangent Design and Invention Ltd創業。2018年より大阪芸術大学アートサイエンス学科客員准教授を兼務。

世界最高峰の教育機関で工学とデザインを学び、そのハイブリッドな分野で活躍する。世界的に有名な高級ブランドを顧客に、プロダクトの開発から展示会のディレクションまで様々なデザインプロジェクトを手がける傍ら、ロンドンで創業した自身のブランド「TANGENT」を率い、多国籍のクリエイターとのコラボレーションによる自主作品を展開する。2010年日本人工知能学会全国大会優秀賞、 同年情報処理推進機構未踏ソフトウェア事業スーパークリエータ認定、2010年から2015年まで船井情報科学技術振興財団PhD取得奨学金授与、 2012年 Red Dot Design Concept Best of the Best Award、同年 Output Award Winner、2013年 Lexus Design Award Grand Prix Winner、2016年 Milano Design Award Best Engagement Awardなど、工学とデザインの両方の領域で受賞多数。

www.tangent.uk.com

 

PARTNERS

 

連携協定機関

先端科学技術研究センターが連携協定を結ぶ以下の機関と、先端アートデザイン分野の発展のために協力しています。

高野山真言宗総本山金剛峯寺
高野山大学
高野町
長久手市
かつらぎ町
橋本市(和歌山県)
ミラノ工科大学
ミラノビコッカ大学
東京フィルハーモニー交響楽団

社会連携研究部門パートナー企業

当分野は以下のパートナー企業の皆様との産学連携により、先端アートデザイン社会連携研究部門を立ち上げました。

株式会社資生堂
住友商事株式会社
ソニーグループ株式会社
日本たばこ産業株式会社
日本電気株式会社
富士通株式会社
マツダ株式会社
株式会社リクルート

共同研究パートナー企業

社会連携研究部門と並行して、以下のパートナー企業の皆様と共同研究を推進しています。

朝日インテック株式会社
TOPPAN株式会社

AAD ADVISORS

 

アートデザインおよび関連領域におけるトップランナーの皆様に先端アートデザインアドバイザーとして就任して頂いています。

 

新井 鷗子 (横浜みなとみらいホール館⻑ 東京藝術大学客員教授)
Stefania Bandini (人工知能研究者 ミラノビコッカ大学教授)
Stefano Giovannoni (デザイナー Giovannoni Design 社代表)
Ashley Hall (デザイン研究者 ロイヤルカレッジオブアート教授)
原田 則彦 (カーデザイナー Zagato 社デザイン担当副社⻑)
長谷川 豊 (MY-THOUGHTS代表 元ソニークリエイティブセンター長)
久石 譲 (作曲家 指揮者 ピアニスト)
Vincenzo Iavicoli (College for Creative Studies デトロイト校教授)
乾 龍仁 (高野山学園顧問) 
石井 大輔 (ソニーグループ(株)ソニークリエイティブセンター長)                             
石丸 恭一 (東京フィルハーモニー交響楽団専務理事/楽団⻑)
勝沼 潤 (日本電気株式会社 Corporate Executive Chief Design Officer)
河口 洋一郎 (アーティスト 東京大学名誉教授)
隈 研吾 (建築家 東京大学特別教授・名誉教授)
Birgit Lohmann (デザイナー デザインブーム創業者)
前田 育男 (マツダ株式会社シニアフェロー)
Rossella Menegazzo (ミラノ大学文化環境学部准教授)

Jeff Mills (ミュージシャン 作曲家 DJ)
信藤 洋二 (資生堂クリエイティブ(株)シニアクリエイティブディレクター)
大野 和士 (指揮者 新国立劇場オペラ部門芸術監督)
大沼 信一 (UCL ユニバーシティカレッジロンドン教授 )
大瀧 裕樹 (日本たばこ産業株式会社 執行役員 D-LAB 担当)
Marc Sadler (デザイナー ラッフルズミラノ校ディレクター)
佐藤 恵子 (キュレーター)
塩見 直輔 (株式会社リクルート執行役員)
添田 隆昭 (高野山大学長 第524世寺務検校執行法印
杉浦 滋彦 (美術研究家 企業経営者)
竹中英介  (住友商事株式会社執行役員 経営企画部長)
辻井 伸行 (ピアニスト 作曲家)
宇田 哲也 (富士通株式会社デザインセンター長)
Patricia Urquiola (デザイナー Patricia Urquiola社代表)
山田 和樹 (指揮者)
吉田 都 (バレリーナ 新国立劇場舞踏部門芸術監督)
Francesco Zurlo (ミラノ工科大学デザイン校副校⻑/教授)

敬称略・姓のアルファベット順

 

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